ほい、タイトルからしてなんとも詩的なゾンビ作品なんだと思ったら、元は文学作品であって1ミリもゾンビは登場しない「高慢と偏見」という作品にゾンビをねじ込んだ異色のコラボらしい。
このとりあえずゾンビだったら何してもいいって感じのチャレンジ精神とB級チックな感じに惹かれる。原作は読んだことないけどとりあえず見た。
~あらすじ~
結婚しないとなぁ...
自由に生きたい!
スキ!!
ストーリー・・・・★★★★☆
設定・・・・・・・★★★☆☆
キャラクター・・・★★★★☆
予想を上回る完成度。
ふざけた題名の癖に悔しい。
なんかゾンビ映画らしからぬ爽やかで上品な感じに面食らった。
丁寧に作られてるしストーリーもまとまってて(原作のおかげか?)面白かった。
この作品はよくあるゾンビ映画につき物の、ゾンビが蔓延して生きる場所をなくしていく終末観や切迫した絶望感、なんとかゾンビから逃げて生き延びようとうするサバイバル的な雰囲気が全然感じられないところが新鮮だった。
まず主人公達が直面してる問題はゾンビの前に結婚だったし、皆町へ買い物へ行ったり、綺麗な服を着てカードゲームとか舞踏会でパーティーしてたり普通に文化的な生活楽しんでた。そういう世界の中に自然にゾンビが溶け込んでいて、外を歩くにしても「雨の日はゾンビがでるから気をつけなよ」とかゾンビを見ても「~さんちの子だ」とか言う程度で、この映画はゾンビ映画ではあるけれどゾンビがメインなんじゃなくてあくまでも高慢と偏見とゾンビなんだと認識させられた。3番目のゾンビはそこまで主張は激しくなくて、高慢と偏見にかけるただのスパイス的な要素なんだぞって感じで原作を壊さずにしっかりバランスを保ってる感じに好感が持てた(原作読んだことないけど)
ゾンビもよくあるギャーギャー叫んで走り回る脳筋オバケじゃなくて、しっかり知性をもっていて、言葉も話すし会話もできるし、物語に登場する最初のゾンビも人に紛れてカードゲームを楽しんでいたりしていてそこが新鮮で面白かった。ゾンビまでお上品。
とりあえずゾンビや世界観も他のゾンビ作品とは違っていて、そこがまた新鮮で面白かった。
オチも王道で悪くなかった。
ただ最後のエンドロール中に流れるワンカットを除いてはww
あれで今まで感じさせられなかったB級臭がいっきにあふれ出した。
あちゃー...我慢できなかったかぁ..って。
エンドロール入ってすぐに席を立てばうん、良い映画だったなとすっきり終われた気がする...
以下、ネタバレ、文句、感想
突っ込みどころはもうエンドロールのあのワンシーンしかない。
いろいろもう(どうした!?)って感じ。
べたべたな展開ではあるけどウィッカさん腕もちぎれてたし服もぼろぼろだったのに、顔色も格好もばっちり決めて再登場してておもしろかった。
運河の様子も大丈夫ですとかいっといてあんな大群が押し寄せるのが唐突すぎて面白い。
あとはメインキャストの三角形がもう高慢と偏見とゾンビで、内容もほぼダーシーとリズにウィッカのあれやこれやで本当にタイトルどおりというか、高慢と偏見とゾンビが良いバランスで駆け引きしてて上手かった。
丁寧で綺麗に作られてて思わずしっかりみてしまった。
10点満点中・・・・6点!!!