映画 吐き出したいだけ インプレッション

映画を観て感じた個人的な感想や考察を書き殴るポンコツレビュー

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面白かった。設定が斬新。

閉塞感のあるパニックサイコスリラー&じっとりとした哲学系?SF

 

もし、自分が同じ立場になってしまったら?と考えだしてしまうともう想像が止まらないくて楽しかった。そんな想像のいくつかを作中のキャラクターたちがエミュレートしながら物語が進んでいくから引きこまれるし、終始ハラハラする。

開幕から謎多き設定のシチュエーションをドン!と見せられてそ有無を言わさぬ極限状態を土台に矢継ぎ早に迫る問題が、いいテンポで映画に引込んまれていく。徐々に明かされていく構造と深まる謎、極限状態の数々、いろんな意味で心にくる映画だった。

 

自分は予告編をみないで観たけど、逆にその方が楽しめたような気がする。

劇中の閉鎖空間では次の展開がまったく予想できないから、場面が変わる度に楽しめたし、そうなるのね!って感じに楽しめた。

 

予告動画は盛大にネタバレしてるから最後まで見ない方がいいかも。

 


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設定・・・・・・★★★★★

ストーリー・・・★★★★

キャラクター・・★★★★★

 

 

~ざっくり感想~

もし自分がそうなったら…と想像するといろいろと面白い。 ツッコミどころは満載だけどもそこはご愛嬌。ライブ感を楽しめ。 極限状態の人間の心理を描く映画は引き込まれる。倫理や連帯感等のテーマも混ぜてきて、現代の格差や分断等に切り込んだ社会風刺的なメッセージもよき。

 

背景の画は終始コンクリートに囲まれた狭い室内にもかかわらず、ラストまで飽きずに観入らせられて凄かった。

BGMも劇中の音をも効果的に演出されててよかった。

登場人物も個性的でよかった。特に最初に出会ったじじい。最高。

「私はもちろんサムライプラスだ。」で戦慄。主人公とじいさんの掛け合いも面白い。本当にいい爺さんだった。

 

 

 

 

ー以下、ネタバレ感想、文句ー

最初の爺さんがやはり最高。「カタツムリ君」とかもうサイコでいい。

あれだけ打ち解け合ってのに、階が変わった初日からガチ拘束とかもう覚悟ガンギマリの超現実主義者でやばい。主人公のことが憎くも嫌いでもなく、ただ生き残るために仕方なくで欠片も情を持たずに、徹底して利己的な生き方を貫くところがサイコでいい。そりゃあ命がかかってるんだからそうなるかもしれないけど、その現実に、悲しんではいるのかもしれないけれど、まるで動じていないところがやばい、こわい、イイ!!

終盤まで主人公の深層心理の中で生き続けたのもいい。極限状態の中で生まれた歪な友情、パートナー、なのか、はたまた主人公の心を蝕む呪いなのか...

割と前者よりな気もするし、そこがなんか変に前向きでよかった印象。

 

そして人を食べた後の主人公の死んだような目がもう最高だった。

道徳や倫理、連帯感っていうテーマも面白かった。

 

 

個人的な突っ込みどころ、謎

・本当に死体だけで1か月生きれるのか?腐ってしまわないのか。病気にならんの?

感染症や病気は蔓延しないのか。

・主人公結構追い込まれてたけど、状況的にもうちょっと骨と皮だけになるぐらいまでやせ細って欲しかった。その辺のリアリティもあればもと凄惨な壮絶さが伝わってきたと思う。

・主人公だけいつも麻酔ガス効きすぎ(笑

・最後のフロアに居た子供は一体何食べて生き延びていたのか。

 

 

10点満点中・・・・8点!