ざっくりうろ覚えレビュー。
この映画は肌に合わなかっというか、完全にダークナイトのジョーカーが先入観として刷り込まれていて、ジョーカーとはああいうキャラクターなんだと思い込んでいる状態で観たせいか素直に評価できなかった気がする。
あの振り切れたイカレ具合で弱さを微塵も見せないカリスマ的なヒールが自分にとってのジョーカーだった…。
ストーリー・・・★★☆☆☆
設定・・・・・・★★★☆☆
キャラクター・・★★★☆☆
画、音楽・・・・★★★★★
以下感想
序盤から終盤までの9割が共感性羞恥でしんどくて最後の1割で解放される感じなんだけど痛快さも爽快さも足りなくて溜めまくったどんより感が全然抜けない。じっくりねっとり描写する割に結構ガバガバでなんかモヤモヤする。画はすごく綺麗だった。音楽も雰囲気でて良かった。
ジョーカーの心理や思考をほとんど言葉に出さず仕草や表情でくどいくらいに表現してて、徐々に狂っていきながらもどんどんフラストレーション溜まってくのを感じさせまくって、ために溜めて引っ張って最後に出てくる言葉がすごく平凡でショックだった。狂気もカリスマも足らな過ぎる。まじで。
そもそも原作読んでないからジョーカーというキャラクターがどういうものなのかあんまりわかってないんだけど、ダークナイトのジョーカーの印象が強過ぎて、冒頭から、え?これがあのジョーカーの過去なん!?人違いでは!?ってなっちゃったし、最期もお前完成してもその程度かよって失望した。
ダークナイトみたいなえげつなさが無いというか、不幸不満がシンプル過ぎて拍子抜けだしそこから出来上がるジョーカーの信念や哲学みたいものも凄い陳腐に感じた。 とりあえずダークナイトで神格化されたカリスマ狂人としてジョーカーを刷り込まれたのが良くなかった気がする…
正直なんでヒットしたのかわからない。
アクションやサスペンスってよりもドラマよりな感じだしそれもじめっとした陰鬱な感じがずっと続くわりにカタルシスが薄いというか…後に残る余韻もない。
ファン向けの作品なのだろうか…?
仮に社会情勢とかと重なってる部分もあって共感した人が多かったとしてもそうだとしたら「パラサイト半地下生活」の方が10倍面白かった。