映画 吐き出したいだけ インプレッション

映画を観て感じた個人的な感想や考察を書き殴るポンコツレビュー

インシディアス3

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うろ覚えさっくりレビュー

 

エリーズの過去を掘り下げた作品。

やっぱりインシディアスはエリーズが主人公だった笑

時間軸的には1作目の直前。なんだよ2の最後で出てきたエリーズがハッと息をのんで意味深に終わった厄介そうな女の子じゃないんかい!笑

個人的にはそっちの方が気になってたに…。

 

ストーリー・・・・★☆☆☆☆
設定・・・・・・・★★★★☆
怖さ・・・・・・・★★☆☆☆
気持ち悪さ・・・・★★★☆☆

 

 

以下 感想、軽いネタバレ

やっぱ1作目ほどのインパクトはない。2も微妙だったけど3もなんかあれだわ…好きだから見れるっていうか、まぁつまらなくは無いんだけど惰性で読んでしまうワンピースみたいな面白さだった。設定は好きなんだけどどうにも活かしきれてない感がすごい。引き込まれ具合は1どころか2にも遠く及ばない。雑なストーリーのファン向け映画な印象。

個人的にはもっと「彼方の世界」をバリバリ活用して物理・精神・時間パズルみたいな感じに来て欲しい… 実は生の人間でしたトリックも面白いけどもっとなんかうまく使えたやろ感が否めない。

でも3作目の彼方の世界に入るタイミングとしてはまぁ文句はない。 3作目だからこそ、タメた後に特に説明もせず流しても、あぁ来たか。入ったね。のお決まり待ってました感が感じられて良かった。

 

謎の母親強しパワーはなんか突っ込んだら負けか…。

あんだけ冒頭で尺取ったんだからせっかくだしもっと姉弟間の心のわだかまりを解かせる演出やストーリーを入れて欲しかった。

メイドインアビス 深き魂の黎明

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劇場版「メイドインアビス 深き魂の黎明」本予告

 

メイドインアビス観たけどヤバかった…(原作既読済)

えげつない情緒の嵐の中、ボンドルドのイカれた嘘偽りの無い愛と穏やかな狂気がブレずにどっしり軸としてあったから、エグい内容でも耐えられたというか、最後には謎の感動と清涼感さえ感じるカタルシスでヤバかった…

卿の愛がなければただの醜悪な胸糞スプラッターなんだけど、卿と娘の愛があるからこそ良い物語として成り立つしさらに深みがでるというエモさ

卿が陳腐な悪役じゃなくてイカレ通したパパであり憧れを投影できるキチガイだったからこそ、拳を振り下ろす先が見つからないまま感情ジェットコースターで謎感動のラスト(棺桶)に無理やり押し込められ気づいたらエンドロール(音楽と映像がまたやばい)で処理落ちした感情の炎に火葬された。 なんなんこの満足感?

ボンドルドの慈愛に満ちた声がとにかく良かった。尊い

 

しかし幸いにも?自分にヒットする所はないけれど、色んな癖がてんこ盛りのフルコースだから内容以前に人に勧められるものでは無い。

 

アニメだけ観てそのまま劇場版をみた人たちは一体どんな気持ちになったんだろう?

ちなみに劇場では中盤を過ぎたあたりから観客の鼻をすする音が至る所から聞こえてきた…笑

 

8点!!!

 

ストーリー・・・・★★★★★

キャラクター・・・★★★★★

ボンドルド・・・・★★★★★

ドラゴンボール 超ブロリー

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ドラゴンボール超ブロリー観た。 正直ドラゴンボールのこれまでの歴史や設定を無視する超は好きじゃないしこのまま晩節を汚すのは勘弁してくれって思ってたんだけど普通にクソ面白かった。


映画「ドラゴンボール超 ブロリー」FINAL予告

 

 

何が面白いかっていうと演出過多なバトルシーンがもう無茶苦茶すぎて笑えるぐらいだった。そしてしっかりカッコイイのがいい。何の説明もなく異次元に突入してそのまま殴りあった後平然とまた元に戻ってくるのも笑える。唐突に流れるブロリーの挿入歌で音ハメしてくるのも面白かった。ゴーブロリーゴッゴッゴ!!!♪ ゴジータッ!♪

ゲームやってれば、まぁ、あるあるwwで済ませられるような唐突な演出やとんでも地形変動(ステージ破壊)や場面転換でファンサービス感出てたのと旧作ブロリーでも必ずでてくる独特のエフェクトがより凶悪に表現されててよかった。もはやギャグ枠と化したフリーザは相変わらず愛されすぎててまた面白い。

とりあえず最近のアニメ映画は画面の中を縦横無尽にキャラが飛び回って視点やカメラアングルもグルグル変わるしピカピカギラギラでカラフルなエフェクトモリモリにのせて洗練された演出でこれでもかと殴り続けてくるからずるい。

情報量の多過ぎる画を畳み掛けてきて処理落ちさせられそうにな所をすごい勢いで引っ張られてよくわかんないけど気持ちよくなる映像ドラッグだった。あとエンディングがシャレオツで意外だった。大人っぽくかっこいい。そしてヒロイン?の緑の女がやけに色っぽくかかれててるしなんだかかんだ可愛いし、純粋ブロリーもなんだかんださわやかでいいやつだし元気に仲良く暮らせよって感じだし、悪役のはずのフリーザはギャグ枠だしでただの気持ちのいいほっこりバチバチバトル映画だった。

テンポもいいしバトルシーンはかっこいいし、何回も観たい映画。ドラゴンボールはなんだかんだほっこりするストーリーだし集中して観なくてもいいからとりあえず垂れ流しておくだけでいいような絶妙な塩梅だった。

トゥーンレンダリングされたCGでゲームみたいにヌルヌル動いてカメラもグルグルする戦闘シーンも大迫力で味があるし、後半のフュージョンしたあたりからの線の太い力強い作画もちょうどいい感じにデフォルメされててかっこいい。そう、ゴジータの顔がカッコいい!

 

正直悟空がぴょんぴょん跳ねながらわけわからん挿入歌流れ出してブロリーと戦いだしてからが本番、それまでは前座、前半はストーリーの補完ってだけで別になくてもいい。し、以前と変わりまくってる設定ももうそれは作品ごとのパラレルなんだなって割り切れるぐらいの熱量があった。細けぇことはいいんだよ!面白けりゃよ!って感じにただ単純にひたすらかっこいい演出過多のハイテンポ激熱バトルでテンションぶち上げ映像ドラッグだった。これはアヘる。素晴らしい。

幼少期を無印時代のアニメで過ごし、かめはめ波を出す練習をしたり、何十回も42巻をリレーして育った自分としては最近の「超」に出てくるビルスだの全王だの、身勝手だのゴッドだのブルーだのよくわからないポっとでインフレ設定ガバガバスタンスが受け入れらないし赤や青の髪色をしたサイヤ人など違和感しか感じず認めたくないし、旧作映画では語彙が「カカロットォー!!」しかないのかと思わせる躁鬱悪魔たんのブロリーを鮮烈に印象づけられてきたが、そんなアラサー懐古おじさんのちんけな思い出や作品愛など見事に吹き飛ばされ、洗脳されてしまったのだ…それほどまでに強烈だった。ずるいわ。今ならよだれを垂らしながら言える…

スーパーサイヤ人ブルーかっけぇ!!!

僕のヒーローアカデミア THE MOVIE ヒーローズ・ライジング

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前半のクソ雑な作りで不安になり、キャラのコスチュームが舞台の背景や島民達と比べて浮きまくりな感じでちょっともうキツいか…?と心配になったけど普通に後半は最の高が過ぎた。

激アツバトルシーンをくどいぐらい畳み掛けつつ神演出でバチクソに盛り上げつつさらに激エモバトルシーンぶち込んでくるという絶頂から賢者タイムまでキメキメにトリップするまさにプルスウルトラ脳汁強制排出麻薬映画だった。

瞬間最大風速はプロメアをも凌駕した気がする。総合点では遠く及ばないがそれでも涙腺崩壊激エモ演出激アツバトルは圧倒的な見ごたえで風速計ぶっ壊れて感情メーターがプルスウルトラ!

前半のほのぼのシーンは正直なくても大丈夫。後半の城に籠城して敵を迎えつくとこからが本番だから!もうそこだけ見ればいいからこの映画!

 


12/20(金)公開『僕のヒーローアカデミア THE MOVIE ヒーローズ:ライジング』予告編/映画ヒロアカ/主題歌:「ハイヤーグラウンド」sumika

 

~あらすじ~

島でヒーロー

B型細胞が不足している…

 二人はプリキュア

 

 

以下、ネタバレ、感想

 

前半は正直マジで不安になった。

そして開幕の謎に気合の入ったカーチェイスシーンで笑った。イニシャルDかよ。

そこからはカッコいいBGMを流してどや顔でヒーロー活動をアピールする生徒たちの曲と演出に見合わない活動内容のスケールの小ささやコスチュームの浮き具合が気になってしまってダメだった…まぁみんな頑張っててかわいいほのぼのパートと割り切ればよし。

敵側の見た目もなんか濃すぎてダメだった…

狼さんはそれでもまだ様になってたけど他の方々はもううん?この映画はイナズマイレブンか??それ、街中でも常にしてなきゃいけない格好です…?あの、スーツとかじゃダメなんですか?って言いたくなるぐらい主張が激しく服装に統一感のない一味だった…。もう1週回って9のあのクソダサ忍者コスチューム最高にかっこよかった(褒めてはない)でもみんなテロリストだしそれぞれの個性を活かすには常時専用の格好をしていなければならないんだと無理やり納得しといた。

そんなこんなで駄作感を醸し出して不安させられてしまう前半だけど、なんだかんだで割とテンポよく、無駄は削って削って短くまとめられていた気がする。ストーリーを構成する最低限の部分だけを上手に詰め込んでた(故の駄作感か?)感じだった。

そして本命のバトルシーン。もう、ここが良すぎるから前半なんてどうでもよくなる。むしろこのための前半か。

大迫力のバトルシーンに加えて、全員がプルスウルトラで連携して満身創痍で敵に向かっていく気迫と熱量が伝わってきて思わずウルっとくるしテンポもいいし画もかっこいい。そして各々の戦闘シーンを畳みかけるようにテンポよく消化してどんどんテンション上がって盛り上がった中で迎えるデクとかっちゃんが協力して戦うシーンは最の高が過ぎた。

なんなん!?あれ?あの演出!?泣くに決まってんやん!

かっちゃんに力を譲渡するときの手を繋ぐところからもう激エモすぎて脳が処理落ちする。あそこから効果音がなくなって無音になるのがやばい!お互いのセリフと神のごとき美しい挿入歌が聞こえるだけ。何あの演出!?しかも挿入歌めっちゃいいし!悲しいくもあり神々しくもあり美しくもある、二人で竜巻を吹き飛ばして空を晴らしたときとかもう挿入歌と相まってすごい象徴的でやばい。そして神作画のバトルシーンの連発ものすごく動きは激しいのに挿入歌は静かで穏やかなギャップがいい。ピカピカ光るエフェクトや演出もすごい芸術的で美しく映るし、静かな中にも全力でこれでもか動き回る二人の熱さがガンガン伝わってくる。え?かっちゃんまだ動くの?そんなに頑張って大丈夫なん?ってぐらいに二人ともこれでもかこれでもかとプルスウルトラしてくる熱量が半端なくて胸が熱くなる。しかもデクが残った僅かな力で最後のヒーローでいられる時間を燃やし尽くしていく儚さも感じるし、そこに全力で連携取ってくれるかっちゃんがまたイイ。っていうか夢をあきらめてもゆるぎない信念で譲渡して戦うデクもめちゃめちゃ切ないしぐっとくるけどかっちゃんの「自分曲げてデクと戦ってんのに」とか「いいのかよ、こんなことしてお前はこれから使えるのかよ?」とか「おまえの夢もここまでだな」とかデクの気持ちを汲んで全力で向き合う姿勢とか最高にエモい。オールマイトの秘密を共有してる凸凹幼馴染の絆がやばい。そんでお互いボロボロになりながらも自分の信念に基づいてひたすらに進み続けるのが様がアツイ!性格や表現の仕方は違っても目指すところや思い、憧れがしっかりシンクロして二人でバチバチに限界突破していくところがやばい!エモい!

とりあえずもう神演出と激エモ友情フュージョン展開で、ゆっくり綺麗な挿入歌で心は穏やかなのに熱量のあるバトルシーンが続いて胸が熱くなってくるし、なんか画は神々しくて美しいし、デクは儚くて切ないし、かっちゃんもいい子だしでもう感情ぐちゃぐちゃで処理落ちする。とりあえずあそこからの流れは半端ない。

 

最高だった。映画館で観れて本当に良かった。

これはDVD欲しくなる。

 

インシディアス2

1は普通に面白かったので期待して2も観賞
幽体離脱して死者の視える「彼方の世界」とやらに行けてしまう体質の親子の話
時系列はそのままだけど、1は息子で2はその父親

1のラストが衝撃的だっただけに2の内容が気になる作品だと思う

てか1のレビュー書いてなかった…


インシディアス [第2章](日本語吹替版) - Trailer


〜あらすじ〜
・まだ終わってないのよ!
・エリーズ全頼み
・やっぱりエリーズ

ストーリー・・・・★★☆☆☆
設定・・・・・・・★★★★☆
怖さ・・・・・・・★★☆☆☆
気持ち悪さ・・・・★★★☆☆



感想

う〜ん…1が普通に面白かっただけにちょっと残念。全体的に雑。
内容的にも別にこれインシディアスでやんなくてもいいんじゃない?って感じ。
せっかく「彼方の世界」とかいう面白い設定あるんだから、それを活かしたギミックとかもっと欲しかった。冒頭のシーンに繋がるところも、なんかもう(ふーん、そうなんだ)って感じで驚きもスッキリもない。(理由は後述)それで結局1割ぐらいしか彼方の世界の描写がなくて普通にサイコスリラーサスペンスって内容で残念。しかもいろいろと繋げ方が大雑把でストーリーも大味。

1は設定とオチでまぁ並以上のインパクトの残る作品だったけど2は雑な構成で特徴のないホラー映画になった気がする。しかも今回はオチのせいでますます凡作に成り下がった感半端ない。

とりあえず文句は以下のネタバレ感想で

とりあえず中途半端
まず上でも書いたけど「彼方の世界」の描写が少ない。「らしさ」がない。インシディアスってコレジャナイ。

そして内容が大味過ぎる。
原因である老婆の霊の設定はサイコ感強くて面白かったし、隠し部屋の死体とかゾッとするけど、なんか息子とか出てきてようわからんし色々情報盛り込みすぎ。
老婆がなんでわざわざ息子に殺人をさせてたのかわからん。ずっと原因のシンボルとして1から不気味に引っ張ってきた老婆が実は男でしかも母親に強制されて歪んじゃってだけどリアルタイムで悪さしてるのはその母親だったとかややこしい。まだ普通に老婆が単純に女装が趣味のジジイだったって方が変態感あって気持ち悪くていいわ。わざわざ黒幕をその母親にする意味がわからん。
途中で敵が変わっとるやんけ。
悪者が老婆(変態ジジイ(実は強制されてた可哀想な被害者))なのかそのカーチャンなのかボヤける。まぁ両方なんだけど、じつは母親が黒幕でした!とかいう設定詰め込むのやめろ。わかりずらいし、その黒幕が母親だったっていう事実を突き止めるパートが無駄に長いし、謎解きが強引で粗い。

だったらもっと父親のジョシュが乗っ取られていく過程とかをシャイニングみたいに時間かけて描写してサイコスリラーパートを丁寧にして欲しかった。

後半の彼方の世界と現実を同時にリアルタイムでみせるところは面白かった。
あれが彼方の世界と現実の世界の物理現象がリンクしてるのを利用して両方の世界で協力して困難を打開していくとか、それでさんざんリアルタイムと見せかけといて実は時間軸にズレがあった…!(SF趣味全開)とかそういうのをやって欲しかった!他にもいくらでもいじりようがあるやんこの設定!せっかく「彼方の世界」があるんだからその辺をもっと丁寧に作って欲しかった。

冒頭のシーンの謎がわかる所なんかは、エリーズパワーかなんか知らんけどなんの説明も無しにさも当然のように過去に干渉して納得してやがってその辺も雑すぎてクソ萎えた。あーハイハイこういうのやりたかったんだね、その為にあの冒頭作ったん?お疲れピーナッツ。って感じ。

もうね、全体的に大雑把!
親父狂ってきたよパートだけど実質ほぼ黒幕おかんをチラチラ出す描写でだれやこれ?って混乱するし
黒幕謎解きパートはややこしい設定をトントン拍子で強引に解き明かしていって結局、悪霊の親子の関係はわかったけどジョシュの体を乗っ取る動機が、失った少年時代を取り戻すんだか趣味の殺人続けるためだかフワッとモヤッティで混乱するし
親父暴走パートは親父のジャック・ニコルソン感が足りないし
1個1個の繋がりがなんか自然じゃなくてすんなり見れない。
しかも肝心の黒幕オカンを倒すのがジョシュかと思いきや結局エリーズだし…しかも倒し方が椅子で撲殺って…雑!!
しかもオカンの死ぬ描写がなんかよくわからんけど急に暗闇にすごい速度で落っこちて行った感じでもう…雑!!!
ギャグか!?やっつけにも程がある!特に苦しむシーンもなく1秒くらいでオカンがどっかに急速でフェードアウトした。お前は椅子で殴られて一体どこへ落ちたんだ?消えるとかとか溶けるとかそういうからわかる、だけどお前は椅子で殴られて一瞬でよくわからん暗闇に早回しで手をバタバタさせながら落っこちてってもうわけがわからん…

ジョシュも頑張れや!成長しろ!打ち勝て!!お前お父さんで家族の長なんだろ?なに最後の最後までエリーズに頼っちゃってんの?しかも倒し方椅子で撲殺よ?ばばあの?
聖なる力とかよくわからん意志のちからとかじゃなくて単純なばばあの椅子による殴打で死ぬのよ?お前がなんとかしろよ!?俺はてっきりお前が頑張ってトラウマを克服してオカンに完全勝利してから息子と感動的に邂逅して現実へ帰るもんだと思ってたよ…このヘタレが!2ってお前の話だと思ってたのに…ガッカリだよまったく。

オチも陳腐過ぎてうんこ。
俺はもうこの際スッキリハッピーエンドしか望んでなかった。2人が助かって彼方の世界のしがらみも無くなりました!チャンチャン!でいいじゃん!
なにまた変な風呂敷広げてんの?雑!!!雑過ぎ!!!!
なんなん?そんなに次回作作りたいん?
どっからもってきたんその風呂敷?関係なくない?様式美の範疇超えてません?
てかエリーズは成仏しろよ?そしてお前は強いのか噛ませなのかハッキリしろ。


とりあえずとにかく残念だった。
色々我慢してたけどオチでもう完全にプッツンした。


10点満点中・・・・4 点!

来る


久しぶりのレビュー。

〜あらすじ〜
・ちが…つり…
・あ、あれが来る!
・オムライス


ストーリー・・・・★★★★☆
設定・・・・・・・★★★☆☆
怖さ・・・・・・・★★★★☆


岡田准一×黒木華×小松菜奈!映画「来る」ロングトレーラー


好みの映画だった。
カルトの上位互換って感じ。
土着信仰や怪しいまじない、儀式胡散臭い霊媒師とか大好きだからこの映画はガッツリストライクだった。
しかもありふれた設定で同じ様な内容のB級映画が腐るほどある中で、この映画は一線を画した完成度ですごいと思った。
怖いし、面白し、盛り上がるしで満足度高し!
冒頭から突如始まる謎のクソダサオープニングもかっこいいし、エンディングもかっこよかった。

お決まりの様式美をしっかりと踏襲してストーリーを進めてく中で、丁寧にホラーの描写を描きつつ、笑っちゃうくらいぶっ飛んだスケールをこれまた丁寧にぶっ込んできて突き通す感じが上手いというか、やりたい事ややってんなぁ〜笑って感じに半分ニヤけながら観れた。使い倒されてもうあんまり刺激を受けなくなったホラー映画の様式美とダイナミックなエンタメ要素を見事に融合させた感じで面白かった。
全部コテコテなんだけど、そのコテコテを加減知らずに詰め込んで貫き通して上手く昇華させてる感じが面白い。そうくるか!みたいな…

落とし方がまた象徴的というか、よくあるホラー映画とはハッキリ毛色が違って、この映画らしくていいなと思った。ダサかっけぇ。


〜ここからネタバレ、感想〜

冒頭の妻夫木のシーンがラストでそこに繋げて行くのかと思いきや割と前半でその場面を迎えてびっくりした。
水の張ったお椀を出来るだけ廊下に並べるとか、ああいう不気味で儀式めいてるの大好き。怖い。他にも鏡割ったり刃物隠したりそれっぽい。
あれが水の張ったお椀を蹴っ飛ばしながら廊下爆走してくるとこのか超怖かった。
そして妻夫木の死に様が思ったよりグロい…
死因を家族にどうやって説明したんだろう。

場面が進むつれて群像劇のように視点が登場人物事に切り替わって家庭内の不和や人間関係のほつれが明らかになっていって面白い。
あれの正体は終始わからないままなんだけどその辺の人間ドラマがミステリチックで面白い。時系列とともにその視点で描いてる人が死んで次に人にバトンタッチしてまた死んで切り替わるってのも自然で見やすかった。
妻夫木→カナ→岡田の順で最終的に第三者の岡田で締めるのが面白い。
結局全員知沙を愛していたけど最期は全くの他人で子供は嫌いだと言いつつも堕胎させた事にトラウマを抱えていた岡田の元におさまるのが面白い。

オチがちょっとコミカルというか、突然知沙のオムライスの歌が割としっかり流れて、このまま落ちるのか?と思わせといて、岡田の「なんだそりゃあ」の一言で締めて暗転。ダサかっこいい流れでエンディングへ〜ってもうこのテンポといい最後の「なんだそりゃあ」で終わりな所といい、ちょっとコミカルで皮肉めいてたり、1回かわいい夢を挟んでるせいか、さっきまでの超常現象や激怖の化け物とかが嘘みたいに拍子抜けした温かい雰囲気になってたりで面白かった。
岡田がどういうつもりで「なんだそりゃあ」って言ったのかはわかんないけど、いろんな感情が詰まってるような気がしたし。知沙の夢に対してなのか、それとも今この現状と自分達の置かれている状況なのか、はたまたこの作品のオチに対しても意味をかけた「なんだそりゃあ」なのかいろいろと考えられて面白かった。
あとふとファイトクラブの落ちを思い出した。
作品の中でのキャラクター達のこれからとかそういうのは無しにしてとにかく「面白かったでしょ?」っていう製作者の思いが感じられた。
琴子はあれに勝てたのか?とか仮に勝てていたとしても仲間全滅しちゃって明日の別案件とかこれからの日本は大丈夫なのか?とか本当に知沙の中からあれは消えたのか?とかいろいろ突っ込んで想像したくなるけど、そういうのはぶん投げて「この作品はここでお終い!楽しめた?最高のエンタメだったろ?」って言われてるような気がしてくる「なんだそりゃあ」だった。コントのオチみたいで見終わったあと清々しい気分になれる。
あとエンディングの最後のカーンッ!!!って音と共に左下に「完」って出くるのかっこよかった笑
それも相まってキレイに気持ちが切れたというかモヤモヤ残さず映画から気持ちが離れた。知沙の夢と岡田のなんだそりゃあとカーンッ!!!(完)で気持ちよく終わったというか、細けぇことはいいんだよ!とか考える間もなくただただ映画の余韻を感じるだけの気持ちにスイッチさせられて気分がよかった。
ホラー映画のオチって、実は解決してませんでした〜、除霊失敗してました〜、悪霊逃げてました〜。的なBADENDよりのモヤモヤを視聴者に投げて、見終わったあとも恐怖を引きずらせる感じの放り投げエンドが多いけど、この映画の放り投げ方はそういうタイプじゃなくて新鮮だった。



あと雑多な感想としては
妻夫木の悪意のないクズ行為がよかった
カナちゃんは生い立ちから最期までただただ不憫だった…
松たか子のキャラ付けと初登場シーン笑えた。キャリーバック持って神社の前にいるって…もっとなんとかならんのか笑

そして全国から神職集合させてお祓いフェスやる所とか最高にテンション上がった。
集結シーンもテンション上がるし、その中で何人か殺されてくのも面白かった。
やべぇよやべぇよ!ったなった。
まさかあの気のいいおばちゃん集団達があんな風に殺されるとは思ってなかったし、死に方も容赦なくドラマチック笑
電車で来てたおっちゃん達が「これは相当やばいんちゃうか?別れて行った方がええ」とか言うところも、神職側のプロレベルの高さと、あれの力の強さの両方が伝わってきてテンションがあがる、これからバチバチの決戦に互いが向かっていってる感が熱い!

その後に琴子が岡田に「今日仲間が半分やられました」ってさらっと言うところでまたやべぇよ!感が高まる。

そんで琴子が警察とか官公庁を駆使してマンションや付近の一角を封鎖しちゃったり、宗派関係なく神職ごちゃ混ぜにとにかくお祓いさせたり、機会で心霊解析チームみたいな人も読んじゃったり土建屋も使って公園に即席神社ぶっ立てたりどんだけ権力持ってんだよって笑っちゃうくらいスケールがでかくてそれを大真面目に突き通すところがおもしろい。
で、そのメンバー達が集結して着々と準備を整えてるシーンがまたテンション上がる。

それからいざ祓う時が来ての「まず鳥が鳴きます」→「ケーコーーー!」がもうなんかかっこいい。っていうか画の撮り方がかっこいい芸術点も高い。現代的な市街地の中にバッチリ着物きた佇んでる異質な感じがいい、時間も黄昏時で異界感でてる。
あとあれが来る時にみんな「来るよ!」って察するのかっこいい。
そんでもう踊ったり唱えたりもうわちゃわちゃに祓い始めるのが壮観、マッドマックスかよってなった。そして次次に血を吐いて倒れていく様がやばい。まぁ分かってたけど。
そしてこんなに選りすぐりのエリート達が力を合わせながらもバッタバッタ倒れて言ってるのに平然としてる松たか子は一体どんだけ強いんだよと…この辺のガバガバスケールももうなんかかっこいい。


とにかく丁寧にだけど豪快に綺麗でダイナミックに不気味で美しく楽しく気持ちよく感じられる映画だった。

10点満点中・・・・9点!!