映画 吐き出したいだけ インプレッション

映画を観て感じた個人的な感想や考察を書き殴るポンコツレビュー

オートマタ

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 TUTAYAの新作コーナーから適当に借りた1本

2045年に起こるとされてる技術的特異点?にちなんだ映画らしい。

 

あらすじ

もぐりの技師が会社のロボットいじくってこのままじゃ会社やばい!

なんやロボットの第2プロトコル消されてるやんけ!やばい!
なんか会社から裏切ったと思われて命狙われてる!やばい!

ロボットに助け求めたらなぜか砂漠に連れてかれた!やばい!

もぐりの技師はおまえやったんか!!やばい!

娘産まれる!やばい!

 

世界観は結構作りこまれてた感じがする。

家庭用ロボットを利用した保険詐欺とか人工雲、汚染された雨、サイバーパンクな街並み、容赦のないスラムキッズとかいい感じにSFしてた。

だけどこの映画はそいう近未来物にありがちなロボット倫理とか違法アンドロイドとか環境問題とかは全部軽く触っただけで、半分くらいが主人公とオートマタの砂漠サバイバルと会社の殺し屋とのバトルで、いろいろと漠然としてた気がする。あまり感情移入できるキャラクターがいない。主人公度は主人公4、ロボット6くらい。

大局的に見れば主人公は人類ではなくロボット。のような映画だった。

前半はSFチックな世界観に引き込まれる。

後半は制限のなくなり無限に進化が可能になったロボットの心境や目的が気になる映画だった。

 


映画『オートマタ』特別映像

 

・ストーリー・・・・★★☆☆☆

・設定・・・・・・・★★★★☆

・キャラクター・・・★☆☆☆☆

 

以下、感想、文句(ネタバレ)

 

なんか人工知能をめぐって会社の体裁やら人類の存続を守るための汚いやり口や人対人の駆け引き、その最中に妻の出産と娘の誕生があったりしたけど、結局人工知能はそんなの関係なしに、最初から最後までただやりたいことをただやってました。ってだけな気がした。各所で起こる局面が噛み合わないせいで全体的にぼやけてよくわからない内容だった...。

 

ポジティブに解釈するなら、人間は自分の立場や命を守るために他人を殺したり卑劣な手を使ったり、醜く汚いところもある反面、家族を作り、命を育む愛ある生き物であり、そういった人類の生き様を主人公、主人公の会社、主人公の家族の3点で表しつつも、人工知能を持つロボットたちはもっと高次元での意識を持って、これまでの人類とは違った社会を築き、種の繁栄を考えて生きていく。人間から作られ、そして滅び行く人間から自立し巣立っていく、時代の転換期を描いているってことでいいのかな。

それが作品のテーマ?である2045年問題にかかってくるという解釈で。

 

作中でもロボットが人類に代わって地球で生きていくって言ってるし、地球上を歩くのが人からロボットになっても、それが人類を含めた進化の形ということで。

ラストシーンはロボットを谷の向こう側の砂漠(未来)へ送り、人間である主人公は車で海(過去)へ向かった。未踏の大地をクリオが顔のパーツを捨てて歩いていくというのは、クリオが人類からの自立と個の意識を表明し、新たな時代へ踏み出した。逆に主人公が海をイメージしながら反対方向に車を走らせたのは、有機生命体の源である母なる海へと回帰、すなわち人類の時代の終わりを受け入れた。という風に感じた。

 

~印象的なシーン~

・スラムキッズが何のためらいもなく博士を銃殺するシーン。

 テンポのよさにびっくりした。

・顔面のパーツを炎にくべるロボット

 人間からの自立が感じられてちょっとグッときた。

・主人公が度々思い浮かべる海のシーン

 主人公の記憶なのか想像なのか謎だけど。なんか安らぐ。

・クリオ登場シーン

 顔がこわい

・クリオとのダンスシーン

 なんか感動的なシーンに見えてそこまで胸に来るものがない。画的には素敵だったけどなんか残念だった。

 

~突っ込みどころ~

なんでわざわざ家族を殺さずに車で連れてきたんだ?

いつのまに主人公足治ったんだ?

人工知能はあんな不思議生命体を作れる技術と知能があるなら環境問題解決できないのか?

 

とりあえずぱっと見おおざっぱな映画で、あんまりどきどきするアクションシーンもす多くなく、かといって感動する場面があるわけでもなく、感情移入するキャラもいなく、「お、おう」という感じで終わっていた映画でした。

 

10点中...3点!!

 

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